編集長ノート

2011年3月11日に発生した東日本大震災を海外メディアはどう報じたか。
そこから、日本人について考えてみたい。

まず、震災初期の報道。
世界中のメディアが、暴動や略奪などの混乱もなく秩序を保って行動する被災者たちを称賛し、「日本人は素晴らしい国民だ」と報道した。

しばらく経つと、政府や東京電力の対応の遅さや隠蔽体質を批判する内容が続いた。
また、日本のメディアはほとんど取り上げなかったが、被災地に到着したものの、上からの指示がないので何もできず待機している自衛隊を見かねて、米軍が現場の判断で迅速に瓦礫撤去やレスキュー活動を始めたという記事があった。
「目の前にやるべきことがあるのに、上からの指示(許可)がないと動かない日本人の姿勢は理解できない」という批判的な記事が多く見られた。

上記2つの報道には、日本人の国民性の、よい面と悪い面の両方が表れている。

日本人は、何よりも「協調性」が大事だと学ばされてきた。
だから、自分だけ目立ったり、和を乱すことをよしとしない。
それが、最初の報道でも称賛された「秩序正しい日本人」という良き一面だ。

一方、協調性を大事にするあまり、上の指示によく従い、自己主張をしない、転じて自分で考えない。
そして表れたのが「自分の判断で行動できない日本人」という悪い一面だ。

わたしが高校、大学時代を過ごしたニュージーランド、アメリカでは、徹底して「考える(自己主張する)」ことを学ばされた。
授業では、なにかにつけて「あなたはどう思いますか?」「自分の言葉で書いてください」と、自分で考えることが求められた。
対して日本では、自分で考えなくても先生が答えを教えてくれる。いわば「考えない」ことが求められているのだ。

もちろん欧米文化がすべていいと言うつもりはない。
どちらにも長所と短所がある。要は短所を知ったうえで、自分で考え行動することが大事なのだ。

編集長プロフィール

天野智之

天野智之

15歳で単身ニュージーランドの高校へ留学。高校卒業後に渡米、カリフォルニア州立大学で学位を取得。その後日本へ帰国し、会社員を経て起業。
「海外から見た日本の教育」という視点で日本の教育制度にもの申す!

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