編集長ノート

日本の学校制度の中では、6歳で小学校に入学し、12歳で中学校入学、15歳で中学校を卒業し、義務教育の課程を終了する。
授業をサボっても、テストの点数が悪くても、不登校の子でもほぼ例外なく上記の通り義務教育課程を修了することができる。
逆にどんなに成績がよくても先に進むことができず、全員一律で進学していく。
日本の高校進学率はおよそ98%と言われている。
そして高校卒業率はおよそ92%だという。
アメリカやヨーロッパ圏の高等学校の卒業率(高卒資格取得率)は50〜60%程度だというから、諸外国と比べて圧倒的に高卒以上の人が多い。

日本では通常通り学校に言っていれば卒業ができるので、頑張るメリットがあまり無い。
大学は全入時代になってきているので、学校を選ばなければほとんどの学生が大学に入学することは可能だ。
さらにAO入試などが増えており、勉強の必要性が薄れてきている。
そのような状況で「勉強しろ」と言われても説得力が無い。
ほとんど落第することも無いので、極端に言えば小学校の勉強を理解していなくてもそのまま進級してしまい、大学に入ってもまだ小学校レベルの学力しかないということも有り得るのだ。
このような状況で社会に出たらどうなるのか?

グローバル化の中で企業は変わりつつあるが、まだ終身雇用の文化がまだ色濃い企業が多いのは確かだ。
これも教育制度と同じで年功序列で昇進していくので、同期とあまり差がなく、クビになる可能性も低い。
このような年齢主義で育っている日本人はこの制度から抜け出すことができず、なるべく終身雇用の就職先を探してしまうのだろう。

海外では大学のランキング化が進んでおり、大学自体が世界中から優秀な教員や学生を集め、国際連携などサービスレベル向上に努めている。
日本の大学はそれに追いつけるのか。そして日本の学生たちはそのような大学で学ぶ力・意欲はあるのか。
最近よく耳にする「内向き志向」と言われる若者たち。
日本の社会が内向き志向を育てているのではないだろうか。
時代にあわせて制度自体を見直していかなければいけないのだ。

編集長プロフィール

天野智之

天野智之

15歳で単身ニュージーランドの高校へ留学。高校卒業後に渡米、カリフォルニア州立大学で学位を取得。その後日本へ帰国し、会社員を経て起業。
「海外から見た日本の教育」という視点で日本の教育制度にもの申す!

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