編集長ノート

日本人の「ゆずり合い」の精神は素晴らしい。
混んでいる駅のエスカレーターでも、キチンと並んで、左側に寄って立つ。
追い越す人達は右側を歩くというシーンを毎日見る。
関西地域では逆になるのだろうが、日本人以外で、こんな混雑の中で整然と対応できる国はあまり無いだろう。
車を運転していても、狭い道路でゆずり合いのシーンが良く見られる。
もちろん運転の荒い人達もいるが、基本的にはゆずり合いと安全運転が日本人の特徴のように思える。
海外に行ってみるとどうだろう。
横入りは当たり前、列に並んで待つなんて大嫌いな人が多い。
自己主張が強いのとわがままなのは紙一重というところかも知れない。

だが「助け合い」になると、欧米の人達のほうが強い意志を持っているように思う。
もちろん震災の時などは日本人の助け合いも素晴らしかったが、日常生活ではどうだろうか。
例えば私が留学から帰国して、凄く違和感を感じたのは「救急車」だ。
アメリカやニュージーランドでは、救急車の音がちょっとでも聞こえたら、救急車の姿が見えなくても全車両が歩道に寄せて止まる。
その為、救急車がどの道を通っても、スピードを緩めることも、ましてや止まる事など無く走れる。
救急車の音が聞こえても止まらなかった一般車両は今まで見たことが無い。
日本では、救急車が他の車に阻まれて止まっていることの方が多い。
道路が狭いというのはあるかもしれないが、広い道でも、救急車が来て歩道に寄せて止まる車があったら、ここぞとばかりにその車を追い越していく車が沢山ある。
また、救急車が反対車線や別の道を通っていたら停車しないだろう。
これはアメリカ・ニュージーランドでは絶対にありえない光景だ。
人の顔が見えない時や直接利害が無い時には優しい気持ちが湧かないとでも言うのだろうか。

いわゆる「正義感」と言われるものは、欧米人のほうが強いのかもしれない。
周りとの協調性や調和を大切にする日本人だからこそ、個人が目立つような正義感を出しづらいということもあるのかもしれないが、震災の教訓を忘れずに日々の生活でも「助け合い」の精神を持ち続けて欲しい。

編集長プロフィール

天野智之

天野智之

15歳で単身ニュージーランドの高校へ留学。高校卒業後に渡米、カリフォルニア州立大学で学位を取得。その後日本へ帰国し、会社員を経て起業。
「海外から見た日本の教育」という視点で日本の教育制度にもの申す!

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