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日本を再活性化!英語ができるプロフェッショナルを増やす

日本をVitalize(活性化)する!
ビジネスや政策で世界に通用するプロを育成するため、英語での勉強会、情報交換の場であるVital Japanを立ち上げ、多くのプロフェッショナルの育成を行う小田康之氏に話しを伺った。

世界共通語である英語でビジネスや政策などの専門的なコミュニケーションを

天野:Vital Japanの勉強会やイベントは毎回数百人も集まるほど大盛況ですが、小田さんがVital Japanを立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか?

小田:私は1987年に、交換留学で初めて渡米しました。
当時は「Japan as Number1」と言われるほど、経済規模でも日本は大変な存在感がありました。
しかし、その後2000年を過ぎてから仕事でアメリカに住む機会があったのですが、その時にはアジアと言えば「中国」になっていました。
失われた10年とも20年とも言われていますが、海外で日本の話題がほとんど出なくなっていたのです。
私はそんな状況に危機感を感じ、日本を再活性化しようとVital Japanを立ち上げました。

天野:Vital Japanはビジネスや政策のプロフェッショナルのネットワークで、英語で専門分野の専門知識を深め、ネットワークも広げることを目指しているとの事ですが、語学力の高い方々の集まりなのでしょうか?

小田:英語で専門知識に関するディスカッションやプレゼンテーションなども行いますので、それなりに高い語学力が求められます。
そこでVital Englishという英語の勉強会活動も派生しました。
私や米国人のネイティブスピーカーの方が講師となり、コミュニケーションに重点を置いた勉強会となっており、こちらの会も多くの方々にご参加いただいております。

英語は日本でもしっかり学べる!アウトプットを繰り返し体に英語を染み込ませる

天野:コミュニケーション重視の勉強会との事ですが、どのような勉強会を行っているのでしょうか?

小田:たくさん話してもらうことはもちろんなのですが、単純に教科書的な言い回しを繰り返すのではなく、ネイティブスピーカーが良く使う言い回し等を教えながら、参加者同士でたくさんアウトプットを繰り返します。
まずは短い文章でも良いので、繰り返し声に出すことで体に染み込ませることが重要です。
言語を記憶して、適切なシチュエーションで適切な言葉を発する為には、何度も繰り返し使う事が必要なのです。
大抵の人は、体が覚えるまで繰り返しアウトプットすることを途中であきらめてしまいがちです。

天野:留学なども、強制的に英語を使う環境に置かれて繰り返し英語を使っているからこそ英語を覚えるという事ですよね。

小田:逆に言えば、留学先でもあまり英語を使わずに日本人と過ごしていたら英語は身に付きません。
日本国内でも英語を学べます。
私自身も高校時代に1年間の交換留学の経験し、社会人になってからもアメリカに住んだ経験がありますが、その他の期間はスペイン留学や海外出張を除くと、ほとんど日本にいますから日本国内で英語を学んでいる時間の方が多いのです。
留学さえすれば良いという事ではなく、留学前にきちんと準備し、留学中や留学後にもいかに学びを深めていくかが大事だと思います。

バイリンガルなだけでなく、異文化理解できる「バイカルチュラル」であれ!

天野:小田さんの考えるグローバル人材とは?

小田:グローバル人材とは、海外で生活し働く事が出来る能力のある人の事だと思います。
しかし、必ずしも日本人全員がグローバルである必要はない。
グローバル化とは誰が何を目指すことなのか?ハッキリと目標設定する必要があります。
人間は必要に迫られればそれなりの事はできるようになりますが、必然性が無いことはできにくい。

天野:日本では英語を話す必要が無い為、英語を話すという目標設定が難しいというような話をよく耳にします。

小田:日本にいても英語の必要性は上がってきています。
ただ、英語だけ上手になれば良いということではないということを知る必要があります。
「スタイルスイッチ」という考え方があります。
同じ言語であっても、日本人に話すときには少し遠回しで丁寧な言い方のほうが良いかもしれない。
逆に欧米人にはストレートにものを言う方が伝わりやすいかもしれない。
相手に応じて話し方を変えることをスタイルスイッチと言います。
言語だけでなく異文化を理解しなければコミュニケーションはスムーズにいきません。
グローバル社会ではバイリンガルだけではダメで、バイカルチュラルであることも必要です。

取材日:2013年2月21日

小田康之

小田康之さん
Vital Japan代表
高校時代にアメリカに交換留学。大学ではスペインのマドリード大学へ留学。商社やコンサルティング会社等を経て、現在は国内外の企業へのコンサルティングを行うオスペラ株式会社の代表取締役として活躍する傍ら、Vital Japanの活動を通じて、5,000人以上のメンバーに対して毎月、英語を使った勉強会や交流会を開催している。
Vital Japan

編集後記

Vital Japanのイベントは常に参加者で溢れている。
それだけ英語のニーズが高いことの表れなのだと思うが、何より驚かされるのは、参加者の意欲の高さだ。
小田さんが「プロの育成」と言う意味が分かる。
ただ英語でコミュニケーションが取れるという事ではなく、英語を使ってビジネスや政治が出来るレベルを目指しているのだ。
日本人のグローバル化について、どれくらいの英語力が必要なのか、日本語力も必要ではないか、など様々な議論がなされているが、Vital Japanは既にその部分に対して明確な答えを持って活動しているようだ。
今後さらにVital Japanの活動に参加する人が増えていき、世界で活躍する人が増える事が楽しみだ。

キンジロー編集長 天野智之

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